2020年8月12日 株情報 ★漁船団は囮、中国軍による尖閣奪取は、潜水艦による特殊部隊奇襲上陸の危険大★

【Ⅳ-2-③-A オ-1 尖閣奪取とその基地化により、沖縄トマホーク部隊への阻止力向上】
(2020年8月12日執筆)

日経平均やTOPIXの日足チャートを見ると、2ヶ月近くに及んだレンジ相場が終わり、上方ブレイクアウトしつつある形になってきました。このまま買いポジションで勝負していきたいところですが、悩ましいのは今月2日以降に報道された以下のニュースですね。

<中国、漁船群の尖閣領海侵入を予告 「日本に止める資格ない」>
(抜粋)
中国政府が日本政府に対し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での多数の漁船による領海侵入を予告するような主張とともに、日本側に航行制止を「要求する資格はない」と伝えてきていたことが2日、分かった。16日に尖閣周辺で中国が設定する休漁期間が終わり、漁船と公船が領海に大挙して侵入する恐れがある。中国政府当局は「数百隻もの中国漁船の(尖閣周辺での)航行を制止するよう(日本が)要求する資格はない」と述べた。


地図を見れば一目瞭然ですが、7月20日の本稿において、中国共産党軍は低速な輸送船団を台湾に近づけるのが現実的に不可能なので、台湾侵攻には踏み切れないと論じましたが、しかし尖閣を奪取して、ここに大規模な基地を設営できれば、沖縄基地の脅威から輸送船団を守れる確率が大きく上がるので、共産党軍司令部としては、是が非でも近い将来の台湾侵攻戦の前に、尖閣を奪取して南シナ海のような大規模基地化をしておきたいはずでしょう。さらに最近、尖閣諸島防衛のための「日米統合機動展開部隊」常設構想も打ち出され、遅きに逸した感があるものの、日米が共同して尖閣防衛体制を整え出したこともあり、習近平も、それが整う前に尖閣を奪取したいという誘惑に駆られていることでしょう。また、『ポンペイオ・ノート』の発表や、ファーウェイのみならずシャオミやオッポの排除、TikTokのバイトダンスやウィーチャットのテンセントの排除など、中国人民には世界から孤立しつつある現状に対するひそかな不安も台頭しつつあるはずです。よってここいらで、あの【関ヶ原の戦い】の前哨戦である『杭瀬川(くいせがわ)の戦い』(※注1)のように、一発大きな戦術的成功を収めて、中国人民を狂喜させて共産党のもとでの団結を一層強化したいと習親分は考えているはずです。セオリーでは、漁船に潜伏させた武装民兵を事故に見せかけて魚釣島に上陸させるのが、予想される共産党軍の作戦基本方針と言いますが・・
しかしながらここでひとつ、過去のある戦いをご覧頂きたいのです。

<マキン奇襲コマンド作戦>

時は1942年(昭和17年)8月17日、第二次世界大戦の太平洋戦線、ギルバート諸島マキン環礁(現在の呼称はブタリタリ環礁)は突出した最前線であるにもかかわらず、日本軍は警備隊程度の人員約70名程度しか配置しておらず、防備は手薄であった。これに対し、日本軍の防備が手薄と判断したアメリカ軍は、ちょうど適当な奇襲戦力として、第2海兵奇襲大隊が2ヶ月ほど前に編成されて使用可能な状態だったこともあり、その特殊コマンド部隊を潜水艦でマキン環礁に送り込むことによって、奇襲攻撃を行うことを計画する。作戦目的として、主戦場たるガダルカナル戦線の陽動、暗号書などの情報収集、コマンド部隊の実戦試験、国民の戦意高揚のための「勝利」を得ることなどがあった。そして、その指揮官エヴァンズ・カールソン中佐は、日中戦争中に中国共産党軍の軍事顧問として活動していた経験を持ち、なんと毛沢東からゲリラ戦術を学んだ専門家だったのである!(※偶然か?運命のいたずらか?引用したこの戦いに『中国共産党』『毛沢東』というキーワードがまさか出てこようとは・・)
作戦が開始され、アメリカ軍の潜水艦「ノーチラス」「アルゴノート」に分乗した第2海兵奇襲大隊の精鋭選抜隊211名は、同日早朝5時頃、日本軍警備隊に気づかれることなく上陸に成功する。日本軍警備隊には不運なことに、前夜が宴会であり、アメリカ軍の上陸時には隊員たちは泥酔して酔いつぶれていたそうである。異変に気付いた島民に叩き起こされた日本軍警備隊は、二日酔いの中、ただちに応戦を開始。しかし数の差と、毛沢東直伝のゲリラ戦術を駆使するアメリカ特殊部隊の前に、日本軍警備隊はやがて壊滅。アメリカ軍の勝利に終わり、その戦果報道はアメリカ国民の戦意を高めることに大いに貢献したという。


わざわざ事前に、大挙して漁船団で押し掛けるぞ!と知らせてくるのがどうにも胡散臭すぎるのです・・ 狡猾な中国共産党軍による陽動作戦なのではないのか?? しかもこのマキン奇襲の戦いは、偶然にもその決行日が、今回の休漁明け日のすぐ翌日なのです!
しかも、毛沢東という中国共産党にとって神聖不可侵な存在にゆかりのあった作戦であったのです。もしも、78年前の毛沢東ゆかりの奇襲作戦を同日に再現するという感動的な演出を取って尖閣奪取を成功させれば、人民は大熱狂して中国全土でお祭り騒ぎになること間違いありません。そしてアメリカ主導で中国包囲網を仕掛けられつつある今、人民を奮い立たせるための絶大なプロパガンダ効果を発揮することでしょう。よって、8月16日に襲来するはずの漁船団が来なくて、いったん日本側をほっとさせて油断させておいてから、まさにその翌17日の深夜から早朝にかけて、魚釣島の沖合に潜水艦が浮上し、特殊部隊が高速ボートで一気に上陸する、というミッションであると胸騒ぎがしてならないのです。だとすると、作戦に従事する潜水艦はすでに出撃して、海中を尖閣に向かって接近しつつあるはずです。中国側は、日本よりも先に尖閣に上陸することこそが、奪取成功の絶対要件であることを理解しているはず。中国側が先に上陸を成功させてさえしまえば、日本側はもはや奪還するためには、即時再上陸による銃撃戦による排除しか選択肢がなくなるのです。今の日本側に、こうした即時武力奪還の決意はつかず、アメリカの来援を依頼したり右往左往して時間を浪費するのは習近平も分かっているでしょう。その間隙をついて、第2次上陸要員を高速艦でさらに送りこむのです、高速艦に対艦ミサイルを撃つことも日本側は決意がつかずためらうことでしょう。その日本側のためらいの心理を中国側も分かっているはずで、尖閣奪取の成功用件は、日本側がためらうそのわずか2~3日の間に、第1陣を潜水艦で、第2陣を高速艦で数百人の兵士を一気に魚釣島に上陸させてしまうことなのです。中国共産党軍兵士に先に上陸されたら、その後の展開は日本側に圧倒的不利になってしまうわけです。もちろん、この程度のことは素人の私でも思いつくことなので、防衛省も自衛隊も警戒態勢は取っていると信じたいですが・・ 日本政府高官は、尖閣領海に侵入を繰り返す公船の背後に控える中国海軍艦艇を、自衛隊艦艇に加えて哨戒機や早期警戒機でマークしているそうですが、本当に警戒しなければならないのは、このマキン奇襲の戦訓のように、中国海軍潜水艦部隊なのではないでしょうか?

もしも、買いポジパンパンな状態で、来週月曜日8月17日の深夜うしみつ時に、中国潜水艦による共産党特殊コマンド部隊の魚釣島奇襲上陸などやられたら・・ 
私も万一の事態を想定して、8月14日にポジションをどうするか、最終判断をしたいと思います・・

(※注1)
関ヶ原決戦の前日、満を持して東軍集結地に着陣した総大将:徳川家康の圧倒的なオーラを前に、西軍には動揺が起こる。『やっぱり家康には勝てっこない』と、ビビった西軍兵士の中には逃亡する者も現れた。この事態に、西軍最強クラスの戦上手:島左近清興は、東軍に前哨戦を仕掛け、一戦交えて勝利することにより士気は回復できると石田三成ら西軍首脳陣に献策。島左近隊は宇喜多勢の明石全登隊と共同して、東軍前衛部隊に奇襲攻撃を仕掛けた。百戦錬磨の島、明石両隊の巧みな用兵の前に、東軍前衛の中村隊、有馬隊は敗走。この勝利を受けて西軍の士気は大いに上がり、『家康なにするものぞ、もはやボケ老人バイデンのような認知症ボケにすぎない、明日は勝てる!』と兵士らには闘志がみなぎり、翌日の決戦で予想外の西軍奮闘につながったのである。