2020年9月6日 株情報

(2020年9月6日執筆)

8月12日分執筆の原稿において、おおよそ以下のように述べました。
『日経平均やTOPIXの日足チャートを見ると、2ヶ月近くに及んだレンジ相場が終わり、上方ブレイクアウトしつつある形になってきたので、このまま買いポジションで勝負していきたいところだが、万が一にも買いポジパンパンな状態で、毛沢東にゆかりのあるマキン奇襲作戦と同月同日の8月17日に魚釣島奇襲上陸などやられたらと思うと、8月14日にポジションをどうするか最終判断をしたい』
結果的に買いポジションは大きく縮小したものの、尖閣で特に動きはなかったのですが、同時にレンジ上方ブレイクアウトもダマシに終わってしまい、日経平均もTOPIXの日足も、冴えない横ばい状態が続いています。
そのような中で、8月28日(金)14時7分頃、予想だにできなかった驚天動地のニュースが突如、飛び込んで参りました!

【 安 部 首 相 、病 に よ り 辞 任 表 明 】

この瞬間以降の日経やTOPIXの1分足チャートは、速報第1報が入った14:08からの4分間、大陰線4本連続で急落した後、5本目の14:12に大陽線が立って強烈リバウンド、その後4分間再下降、その後8分間上昇、その後14:25くらいから14:49までジリ下げ、そして最後の10分でリバウンド、という値動きでした。
このダイナミックな動きが終わった15時以降、私も含めて我にかえった全トレーダーの脳裏に真っ先に頭をよぎったのが、『実質実態上は株価買い支え政策が唯一最大の目玉であったと言ってよいアベノミクスが、安部首相の辞任と同時に終焉に向かうのではないか?』という疑念でしょう。14:08の第1次感応が急落で始まったことに、全トレーダーのその潜在意識が凝縮されていたのです。

問題は今後です。

今回はマーケットの解説のために、TOPIXの週足約8年チャートを用意しました。
ここでは、鍵となる4つのテクニカル指標が認識できます。

  1. 赤色で示した超大局的上昇トレンドラインA
  2. ピンク色で示した長期サポートラインB
  3. 青色で示した中期的下降トレンドラインC
  4. オレンジ色で示した短期的上昇トレンドラインD

これを見ると、現在の株価の位置がCとDに挟まれた絶妙な位置にあることが分かります。つまり今はCとDとで、典型的な三角もち合いのチャートパターンを形成しているのです。よって今後の最大の注目ポイントは、

【シナリオA】
株価がCを上方ブレイクアウトして、上昇トレンドに入り、Aに下から接近する動きを見せるか、

【シナリオB】
株価がDを下方ブレイクダウンして、下降トレンドもしくは、もみ合い状態に入り、Bに上から接近する動きを見せるか、のどちらか

果たして、どちらに転ぶのでしょうか?

今から約8年前、安部首相と黒田日銀総裁とのタッグ結成により、Aの超大局的上昇トレンドラインをベースにアベノミクスは開始されました。そしてそのAラインは、2018年末まで約6年にわたりサポートの役目を果たしていましたが、A2ポイントでも分かるように、ここでトレンドライン割れを起こしてしまったのです。そしてA3とA4の両ポイントで跳ね返されてしまい、まごまごしている内にコロナ大暴落が発生してしまって、オレンジ色の短期的上昇トレンドラインDが形成されたのが今の状態です。
今後、どちらにベットするべきなのでしょうか?
あの2月25日に本稿を執筆した時と同様、決断しなければならない運命の瞬間は、いよいよ近そうです。
私たち個人トレーダーは間もなく、あのミッドウェー海戦における日本機動艦隊の南雲司令長官のような立ち位置に立たされることになります。もっともそれは、2月の時も同じでしたが・・ 後から振り返ると簡単そうに見えるものです、2月下旬に株を売り、そのたった1か月後に株を買えば良かっただけのことだったわけです。
しかし当事者として、その瞬間に立たされた時、その重圧が人間の合理的判断を曇らせるものであり、それがまた、株式投資の難しさであり、そして魅力なのだと思います。
「敵空母発見!」という、まさかの偵察機からの急報に、味方空母の甲板上に並んでいるのは陸用爆弾を装備した爆撃隊。しかもこの爆撃隊は、当初は魚雷や対艦爆弾を装備していたのに、敵空母が見つからないことで、わざわざ兵装転換したのです。皮肉なことに、その転換を2時間近くもかけてようやく終えた時に、偵察機が敵空母発見の報告をよこしたのです。これって、株のドテンに似ていませんか?(笑)例えて言うと、株が上がると思って買いポジションを持っていたが、なかなか上がらないし下がりそうな気がしてきたので、買いポジションを売りポジションにドテン変換したようなものです。そのドテン完了後、株が上がるとしか思えない好材料がいきなりきた! ああーっ、あの買いポジを持っていれば良かった、なんで変えてしまったんだろう?? という猛烈な後悔に襲われるわけです。かといって、その好材料も本当に信じていいものかどうか100%確実ではないわけです。下手すると、いわゆる「好材料出尽くし」で下がり出すこともありうるのです。ここで再再度、売りポジを買いポジに変換して、皮肉なことにそこから下がってしまったら、今度は往復ビンタを喰らうわけで、そこまで考えると迷いに迷いがさらに重なり、まるで迷宮に迷い込んだような心理状態に陥ります。
後から振り返れば、南雲司令長官の判断は適切ではありませんでした。
しかしあの瞬間、当事者として的確な判断を下すことの難しさは、株をやっていれば大いに理解できるし、同情できることなのです。

そこで本稿では、そうした運命の瞬間の到来に備え、その参考になりそうなファンダ的材料を探してみることにしましょう。
これも整理すると以下のようになります。


【シナリオAを支援しそうな予想される好材料】

【ア】世界各国の金融当局による無制限金融緩和による株価買い支え続行
この詳細は後日別途、目次録『Ⅲ−1−② 旺盛なマネーの買いエネルギー』で詳述していきたいと思います。


【シナリオBを支援しそうな予想される悪材料】

【イ】秋のアメリカ大統領選挙がどちらに転ぶか?
この詳細も後日別途、目次録『Ⅳ−3 鍵を握るアメリカ秋の大統領選挙』で詳述していきたいと思います。

【ウ】スペイン風邪同様、秋と冬の感染の再深刻化
この詳細も後日別途、目次録『Ⅲ−2−① コロナ感染者の増大、外出自粛の再延長』の続きの部分で詳述していきたいと思います。

【エ】食べ残し禁止令に垣間見える『隠れ戦時体制』への移行、ひそかに戦争を決意した習近平=台湾海峡、南シナ海、尖閣諸島のいずれかでの武力衝突の発生
この詳細も後日別途、目次録『Ⅳ−2−③ 世界と中国人民にとって最悪なケース 習近平終身独裁体制一層強化、台湾武力侵攻命令発動』の続きの部分で詳述していきたいと思います。

【オ】ファーウェイ徹底排除に象徴される世界経済からの中国排除の動きの激化
この詳細も後日別途、目次録『Ⅳ−2 グローバル経済からブロック経済への変容の可能性』で詳述していきたいと思います。

【カ】10~11月に結審が予定されるファーウェイ副会長孟晩舟女史の引き渡し審理の行方
結論だけを予想すれば、この哀れなドナドナおばさんのアメリカ合衆国への身柄引き渡しは99.9%確実なので(笑)、少なくとも好材料にはなり得ないと言えますね。
思わず、誰もが子どもの頃に音楽の授業で歌った忘れられないドナドナの歌が思い出され、切ない気持ちで心が満たされます。
♪ドナドナド~ナァド~ナ~、ババアを乗~せ~てェ~、荷馬車が揺ゥれェるゥ~♪

【キ】コロナ終息に向かうと同時の、やり過ぎた過剰金融緩和の引き締めの動き
この詳細も後日別途、目次録『Ⅲ−1−② 旺盛なマネーの買いエネルギー』で詳述していきたいと思います。

【ケ】あちこちで「靴磨きの啓示」現象が多発
Q&Aのところでこのように述べていますが、
『2015年の冬も終わり、春が訪れたものの、まだ寒さも残る日々、私はニュースで中国の個人投資家の浮かれた姿を見ました。当時の上海株式市場は急騰を続けており、満面の笑顔で「たった1日で、給料の何倍も株で儲かるんです。これは共産党政府からの私たち人民へのプレゼントなんです!」と生真面目にコメントしていたのを見て、思わず失笑しましたが、同時に例の靴磨きの啓示を思い起こしたのです』
その後ほどなく、中国人民が大暴落の悲劇に見舞われたのは衆知の通りですが、それ以来、習近平は人民が株に熱狂して大損することの不満の矛先が中国共産党一党独裁支配体制に向かうことを極度に警戒するようになってしまいました。よって現在の上海のチャートを見れば一目瞭然ですが、現在の中国は株高が行き過ぎないように適度に売りを浴びせて、株価をコントロールしているふしがあるのです。しかし、最近のアメリカや韓国、そしてこの日本でも、熱狂する個人による靴磨きの啓示的な現象がチラホラ垣間見えるようになり、人のことを笑えなくなるかもしれません。昨年11月の段階で、世界債務は過去最大の2京円(笑)にも達しており、その後のコロナ騒動による無制限金融緩和で、これら債務はますます赤色巨星のように膨張しているはずなのです。いずれは超新星大爆発の瞬間が到来するであろうと思われ、ちょっと不気味だとは思っています・・

以上、【ア】から【ケ】が、現時点で思いつく関連ファンダ材料です。

さらに、これらのチャート分析やファンダ分析を理解する上で、未執筆である目次録の以下の項目を順番で読めば、より頭にスッと入ってくることでしょう。
いかんせん執筆すべき文章量が多すぎて、筆者の心は実はすでに折れそうなのですが、今この瞬間、私たちは、ヒトラーのドイツ軍によるポーランド侵攻の数年前の時期に匹敵する歴史的場面に立たされているのです、そう思って、自分を奮い立たせております。時間を作っては、順次書いていく予定です。
コロナの恐怖に目覚めた人々のパニック的換金売りによる大荒れの2月~3月相場がようやく一段落した4月、筆者はコロナ禍以降の世界で、中国共産党の滅亡と中国の民主化を目的としたブロック経済への移行のうねりが始まると予想し、4月19日に当株情報コーナーにおいて、コロナ後の世界を予想した【目次録】を作成した上で、

<闇に潜む中国共産党対日世論工作>
<うごめくメディア、左翼共産勢力>
<不満を安倍に向ける世論誘導工作>
<真に倒すべきは中国共産党と習近平>

という、吸血鬼の館を彷彿とさせる我ながらなかなかに気持ち悪いバナー画像を作成して(笑)、今日に至ります。
そしていつの間にか、この気持ち悪いバナー画像が、
【中国】【批判】【日本】【中国共産党】【世論工作】【習近平】【独裁者】
などのキーワードを組み合わせて、特に画像検索をかけると、ほぼ上位、時には最上位に、この気持ち悪いバナー画像が表示されるようになってきました(笑)
私自身が腹を抱えて笑ってしまいますが、このことから日本でも世界でも、世論の中国共産党一党独裁問題に対する関心の高さが伺えるのです。
予想できていたこととは言え、展開のスピードの早さも凄まじく、関連する報道の収集と体系的整理の作業も中々に大変な毎日です。
しかし「明日のジョー」の主題歌『美しき狼たち』の歌詞のように、くじけてもくじけても、立ち上がる精神で頑張りたいと思っています。
あの周庭司令官ですら、あの若さで自由のために中国共産党に立ち向かっているのですから・・・

さて、話がそれましたが上記で触れた、今回のチャート分析やファンダ分析を理解する上で、参考として読めば、より頭にスッと入ってくるであろうという未執筆の目次録は以下です。こちらも、以下の順に沿って執筆を急ぎたいと思っています。

※一番最初に読んだほうがいい項目
【Ⅳ-2-③ 世界と中国人民にとって最悪なケース 習近平終身独裁体制一層強化、台湾武力侵攻命令発動】部分の次回執筆予定としていたA部分の未執筆だった【オ-4 日本における親中左翼政権誕生のための工作活動強化】の部分

※2番目に読んだほうがいい項目
同じく、A部分の未執筆だった【オ-2 沖縄離反工作、基地反対運動等の工作活動強化】の部分

※3番目に読んだほうがいい項目
同じく、その続きに新規にB部分として創設した【B 食べ残し禁止令に垣間見える『隠れ戦時体制』への移行、ひそかに戦争を決意した習近平】の部分

※4番目に読んだほうがいい項目
その上で【Ⅲ-2-① コロナ感染者の増大、外出自粛の再延長】部分で追加執筆した【キ】部分以降を読んで頂き、5番目として最後に【Ⅲ-1-② 旺盛なマネーの買いエネルギー】部分で新規執筆したものを読む。