2020年4月29日 株情報一部追加更新のお知らせ


4月19日にアップした株情報のうち、未執筆分の中の「Ⅲ チャート分析」を執筆しました。

Ⅲ チャート分析

今回分の「日経平均6か月日足チャート」を参照しながら、以下の解説を読み進めて下さい。
まず、チャートに書き込んだ各種ラインについて説明します。

A(ピンク色)・・・短期的上昇トレンドライン
B(水色)・・・節目の20,000円付近のレジスタンスライン(抵抗線)
C(ピンク色)・・・直近安値をつけた16,350円付近のサポートライン(支持線)
D(青色)・・・コロナ急落前の最高値24,100円付近のレジスタンスライン(抵抗線)
5(赤色)・・・5日移動平均線
25(緑色)・・・25日移動平均線

【解説】
3月24日の原稿で解説して以降、やはりそう簡単には勝たせてもらえないようで、4月の頭に日経はいったん大きく下げました。
しかしそこから持ち直して反発すると、ほどなく赤色の5日移動平均線と緑色の25日移動平均線がゴールデンクロスしました。
その後、今日に至るまで狭いレンジの中で揉み合い相場を形成して、AラインとBラインとで、いわゆる「三角もち合い」のチャートパターンを形成しました。
このまま教科書通りの解釈をすれば、上下どちらかにブレイクすれば、しばらくはその方向に進むと予想できます。
そして、この原稿執筆時点(4月29日21時くらい)において、CME日経平均先物の値位置が緑色の★印の20,150円付近なので、このまま明日4月30日のローソク足が力強い大陽線で終われば、
日経平均は暴落を開始した2月25日の値位置である23,000円付近に向けた上昇トレンドに再度入るとみて、各個別銘柄のトレードシナリオを買い主体で作成していくことになるでしょう。
すでに現時点で、5日、25日の両移動平均線も上向きなので、やはりメインシナリオは「三角もち合い」のチャートパターンの上方ブレイクアウトに賭けることになります。
ここで3月24日の原稿で述べた「今回の底値で買えた分は、今後は種株として大事にしつつ、明日以降は引き続き乗せの場面を狙っていく」という部分で、
その種株に積極的に追加で乗せていく場面が到来したと言えそうです。
そして目標は当面、日経23,000円に接近する場面までということになります。

この株価の強さの背景ですが、それはやはり、今後執筆予定の、
Ⅲ−1 プラス材料
Ⅲ−1−① 検査装置、治療薬・ワクチン開発の急速な進展
Ⅲ−1−② 旺盛なマネーの買いエネルギー
このあたりのファンダメンタル要素にあるでしょう。
詳しくは次回以降それらの項目で触れますが、株式市場はすでに、コロナ後の経済立て直しを視野に入れて、ガマンしきれずに先行してスルスル上がっている印象なのです。
ただし、個別の銘柄格差、セクター格差にはかなりの開きがあります。
前々回の原稿で、銘柄によっては2月25日の急落前の水準に戻ってしまったものもある、と述べましたが、反対に依然として、急落後の安値付近をウロウロしながら取り残された状態の銘柄もまだ多くあるのです。
そうなると、指数である日経平均が今後、上記で述べたメインシナリオの動きをするためには、こうした取り残された状態の銘柄群が、満を持して上がってくるエネルギーが必要でしょう。
現時点で、その兆候はあるのでしょうか?
やはり象徴的なのは、主力中の主力銘柄、6954ファナックの動きでしょう。
いわゆる「決算が悪かったのに、悪材料出尽くし、アク抜け感で上がる」という典型的なあまのじゃく上げを演じ、日足チャートを見れば底値切り返しのチャートパターンになっています。
こうなると今後は、決算発表が悪くても折り込み済みでなぜか上がるといったチャートが続出する可能性が高い。
はっきり言って、どこも決算が悪いのは当然、だってもうしょうがないじゃない、というのが共通の事前コンセンサスであるので、
最近になって株を始めたテレワークトレーダーの方などは、決算が悪いのは分かってるから、よし空売りだ!と「常識的に」考えたらなぜか踏み上げられるといった怪奇現象に巻き込まれないように注意されたほうがよろしいでしょう。

では、この上昇エネルギーに、死角は本当にないのでしょうか?
それは次回以降、
Ⅲ−2−② 過去類似局面の値動きの特徴、5月の下げアノマリー
の部分で重点的に解説したいと思います。