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2020年1月19日 株情報



【解説】
前回執筆(1月13日)の原稿で述べたように、
引き続き先週は、上下小動きを繰り返しながらジリジリと上がっていくという2017年と同じような適温上昇相場を思い起こさせる1週間でした。

今週はまず、③’のニューヨークダウ 日足1年チャートからご覧下さい。
これは前々回執筆の株情報(昨年12月8日)の③ニューヨークダウ日足2年チャートと比較しながら見ると良いでしょう。
以前の原稿では、青色で示した上値抵抗チャネルラインCと赤色で示した上昇トレンドラインDに挟まれた上昇トレンドチャネルが形成されており、株価がこのラインCを上方ブレイクアウトできた場合、上昇トレンドが加速する可能性があると述べました。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第5章第5項等を参照)
そして現在、Cを上に抜けて、新たにピンク色で示した短期上昇トレンドラインAの発生が③’チャート上から読み取れるのです。
そしてこれまでレジスタンスの役割を果たしていたラインCが、このブレイクアウトにより役割を逆転させて、今度はサポートの機能を果たし始めたことが③’チャート上の緑色の注釈からも読み取れます。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第3章第9項 サポート・レジスタンス③等を参照)
よってダウの株価は当面、この新しく発生した短期上昇トレンドラインAを割ることなく、上下小動きを繰り返しながらジリジリと上がっていくことが予想され、これが当面のメインシナリオとなります。
つまり何らかの悪材料が出現して株価が反落してきても、このラインAに接近する場面は押し目買いの好機となるわけです。
(●押し目買いについては、渋谷高雄株式投資大百科34ページや第3章第3項等を参照)

次に、①日経平均 日足6か月チャートをご覧下さい。
これは前回執筆の株情報(1月13日)の④’日経平均 日足2年チャートと比較しながら見ると良いでしょう。
これまでのように日経はダウに比べたら弱い印象で、依然として青色の三尊天井の抵抗線と、下から接近する形となったピンク色の短期上昇トレンドラインに抑えられたままです。
もっとも、前回でも述べた20日(月)から始まるファーウェイ副社長の引渡し問題がさほど悪材料に捉えられなければ、それがきっかけで日経にも200円~300円級の大陽線が示現して、この2本のレジスタンスラインを一気に上に突破できるかもしれません。
アメリカがひたすら上がり続けるのであれば、日経のこの2本のレジスタンスラインも、いつまでも持ちこたえられないでしょう。
いくつかの兆候から、すでに中国共産党指導部はファーウェイ女性副社長を見捨てる決断を下した可能性もあるので、それをマーケットが感じ取れば、いよいよ日経もダウに追随してブレイクする可能性が高まります。
そうなれば日経は、三尊天井のチャートパターン形成失敗という形になり、今度はN字型チャートパターンに変化していくなどのパターン変換の可能性も高まります。
これらは今後、トレードシナリオの作成の大きな参考となるでしょう。

私どももブレイクアウトの前兆を捉えるべく、日夜マーケット研究に没頭しておりますが、
(●マーケット研究については、渋谷高雄株式投資大百科 第6章を参照)
現在大きく注意を払っていることに、セクター別のチャート動向があります。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第3章第2項、第4章第5項等を参照)
この中で、いまだ出遅れ感のある銀行セクターチャートを特に監視していますが、現在それは役割を逆転させたサポートライン上にあり、今は頭を抑えられている5日移動平均線を今後どこかのタイミングで上に抜けて反騰を開始した場合、日経平均全体の大きな上昇エネルギーにつながると考えています。

それにしてもなぜ、ダウに比べて、日経はイマイチ弱いのでしょうか?
その原因の一つの大きな可能性として、需給の問題があると考えています。
この需給の問題とは、投資主体別売買動向から読み取れるものです。
(●投資主体別売買動向については、渋谷高雄株式投資大百科 第1章第8項、第6章第5項の2「未来形の予測」等を参照)
今回は、その動向構成者の中で、

①自己
②個人
③外人
④信託銀行

これら4つに絞って考察します。
これら4つのイメージを分かりやすい表現にすると以下のようになるでしょう。

①自己=今や全盛期を迎えた感のあるAI、コンピュータアルゴリズムシステムによる全自動オートメーション機能による証券会社自己売買部門による超高速無敵トレード。
社内では人間の脳みそによる裁量トレードはもはや完全に敗れて居場所を失い、人間のディーラーはほぼ解雇消滅して、その分は人工知能AIに置き換わってしまった。
囲碁、将棋、チェスなどの世界で、すでに人間がAIに勝てないのと似たような現象である。
つまり証券業界はひと足先に、銀河鉄道999で言うところの「機械化人間の住む惑星」と化してしまったのである。
彼らの「獲物」はもちろん私たち個人投資家の口座資金であり、それをいかにトレーディングで巻き上げるかであることのみ。
「貯蓄から投資へ」という大本営プロバガンダの白々しさは、もはや国民の財産権侵害にすら思えてくるもので、大げさに言えば憲法違反レベルであろうか(笑)

②個人=私たちのこと、業界用語で「イナゴ」と称されることが多く、食物連鎖の最下層の位置づけで、プランクトンやねずみなど常に捕食される側の存在。
しかしながら、ひとつ希望があるとすれば、株式トレーディングは先ほど述べたチェスや囲碁将棋とは違い、AIが全知全能に進化しても、決して人間を100%全員駆逐し切れないこと。
つまりAIがどんなに進化を遂げようとも生き残る人間は一定割合必ず発生するわけで、その構造はイナゴやねずみが決して絶滅しないのと同じことと言える。
筆者はこう考えている。
数百人の命を乗せた航空機の操縦が、ついに人間のパイロットが不要になり、人工知能のみでの操縦が可能となるまでAIが究極進化を遂げた時、
(つまり、民間航空機に乗るのは乗客と客室乗務員だけ、ということ)
株式トレーディングの世界でも、個人の100%全員がもう決してAIから逃れることができなくなっていることだろう。
しかし、そういう日が訪れることは「絶対に」ないのである。
(●個人投資家として、絶対と言う言葉の意味するところは、渋谷高雄株式投資大百科64ページを参照)
どんなにAIが進化しようとも、人間のパイロットが必要とされるのは、あらゆる予期せぬ突発事態に100%対処できるプログラムの構築が不可能だからである。
AI開発者がどんなに自画自賛しても、AIに「命を預ける」ことまでは誰にもできないのである。
仮に人々が、人間のパイロットが操縦する飛行機と、AIが操縦する飛行機のどちらかに乗るしかないという選択を突き付けられた場合、AI開発者も含め誰もが人間のパイロットが操縦する飛行機を選択するのである、つまりそれが答え。
言い換えれば、AIが人間に取って変わっても墜落事故はゼロにはなりえないのである、それも答え。
予期せぬ突発事態に対処できるのは、最後は人間の脳みそのみであり、それは株式トレーディングの世界でも同じことであるはず(と信じています 笑)。

③外人=外国人投資家

④信託銀行=日銀の黒田総裁がある会見で、日銀による株買い入れは「株価安定のため」とついうっかり口を滑らせたが、まさにその日経平均買い支えのイメージ。
いつか未来において、この株価維持のための買い支えが限界に来て大逆流を始めた時、黒田東彦は老衰を口実に引退しようとして、姑息にもそのツケを後任に全て背負わせようとするだろう。
つまり最後の責任を取ろうとしたがらないヤリ逃げも同然である。
東彦にだけは、死のその瞬間まで総裁の座をやめさせてはならない、生きている限り、この年金資金による株価買い支え政策の全責任を取らせ続けるべきである。
任期制を撤廃して終身独裁者となった習近平同様、男:黒田はるひこも終身総裁として死ぬまで辞めてはならない、あなたが死ぬのは株価ボードが表示されたデスクの上でのみなのだ。

以上のようなイメージで良いでしょう(笑)
そして興味深い現象として、私どもは10年以上の長い期間に渡り統計を取っていますが、特にここ最近の傾向として、①と②、③と④の反対連動が激化の一途をたどっているのです。
分かりやすく説明すると、①の自己が猛烈に買っている期間は、②の個人が猛烈に売っているのです、反対に自己が猛烈に売っている時は個人が猛烈に買っている、ということです。
同様に、③の外人が猛烈に買っている期間は、④の日銀黒田はなぜか猛烈に売っているのです。
①と②の逆相関は理解できます、プロスペクト理論などの研究に裏付けされているように、
(●渋谷高雄株式投資大百科 第2章第2項を参照)
個人の信用評価率はほぼ常にマイナスなわけなので、AIに全自動で常にその反対売買をさせておけば、自己は常にプラスのトレーディング成績を叩き出せるからです。
しかし解せないのは、③の外人が猛烈に買ってくる時、なぜか④の日銀黒田はるひこが密かに売りをぶつけて現金化してるくさいこと・・??
パンパンに膨れ上がった日銀の買いポジションを実は東彦も内心まずいと考えていて、ステルス処分でもしているのでしょうか?
ダウと比べた日経の弱さは、③の外人買いに対して、④の黒田東彦が売りをぶつけていることに一因があるとしか思えない投資主体別売買動向のデータなのです。

2020年1月13日 株情報



【解説】
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、年明け1月6日(月)から10日(金)までの5営業日は、予想だにしなかった遠きイラン・イラクの地からの軍事的緊張高まりのニュースを受け、日経平均は最大値幅1000円近い乱高下を演出しました。
しかし結局は、日経平均は1月10日終値23850円と値を戻して終えました。
まさにこれは、前回(2019年12月8日)執筆原稿の「②の日経平均 週足10年チャート」及び「④日経平均 日足2年チャート」の部分での解説において、
【今年2020年度の相場は、2003年頃に発生した「業績底打ち期待相場」と同様の展開で今後も上昇トレンドが1年くらいは続くのではないか?という見方ができる】
【それは、2003年4月末に安値約7,600円を付けた後から約1年にわたって上昇トレンドが続き、2004年5月に約2週間で2,000円近い大暴落が発生するまでの間つづいた】
【ただし上昇トレンドとはいっても、当時のチャートを見れば分かるが、反落や、時には大きな急落が合計7回位は発生しており、簡単な相場でもなかった】
【これは、来年(本年2020年のこと)のイベントの多さ(秋の米大統領選挙、ファーウェイ副社長引き渡し審理、香港問題、米中通商協議決裂リスクなど)からも、来年も2003年同様、上昇トレンドであったとしても一筋縄ではいかない相場が待っていそう】

以上のように述べましたが、つまり今年も7回くらいは発生するであろう大きな急落の第1弾が早くも最初の1週間で出現した、と言えるでしょう。
これは今年も、波瀾万丈な1年が待っていることを予感させます。

次に、前回執筆の原稿内容のその後の展開をおさらいしながら、今後の展望を考えてみましょう。

前回掲示した①のニューヨークダウ 週足10年チャートの前回解説においては、過去に形成された三角もち合いAと同様に、現在も新たに三角もち合いBが形成されて上方ブレイクアウトが発生しつつあると見てとれ、
今後も2017年と同じような適温上昇相場が1年くらいは続くのではないか?という期待には確かに現実味がある、と述べました。
そして今回は、昨年12月15日が期限であった対中追加関税第4弾の発動が【A 撤回】で決着したことで、この適温上昇相場入りの展開であるシナリオ【A】に入ったと言えます。
このチャートのその後も、三角もち合いBの青色の抵抗線を抜けて、さらに上昇しています。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第5章第5項等を参照)

次に前回掲示した②の日経平均 週足10年チャートの前回解説においては、新たに下降トレンドラインBが形成されていたところにアメリカと連動して上方ブレイクアウトが発生し、今に至るまでの上昇トレンドを形成しており、
いわば2003年頃に発生した「業績底打ち期待相場」と同様の展開で今後も上昇トレンドが1年くらいは続くのではないか?という見方ができると述べました。
そして今回、シナリオ【A】の展開に入ったことで、下降トレンドラインAを抜けた後と似たような展開になることが本年のメインシナリオとなります。
しかしながら、日経平均はニューヨークダウに比べて上昇スピードが鈍く、それをクリアするための新しい課題として、
今回新たに掲示したチャート②’(日経平均 週足 5年チャート)の三尊天井のチャートパターン(山A、山B、山C)を形成している青色で示した抵抗線を、次にどのタイミングで上方ブレイクアウトできるかが、次の大きなポイントとなりそうです。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第5章第11項等を参照)
反対にもし今後、これのブレイクアウトに失敗して、緑色のラインで示した25週移動平均線を割るような展開になるとシナリオ【A】が崩れてきます。
次に考えられる直近の悪材料としては、1月20日からの再開が予定されているファーウェイ副社長の引渡し審理の件があるので注意が必要です。

次に前回掲示した③のニューヨークダウ 日足2年チャートの前回解説においては、青色で示した上値抵抗チャネルラインCと赤色で示した上昇トレンドラインDに挟まれた上昇トレンドチャネルが形成されてきたことが分かると述べました。
(●渋谷高雄株式投資大百科 32ページチャート1-6-3-2や、第5章第6項等を参照)
そして現在、ダウの株価は、このラインCに差し掛かった状態であり、これを明確に上方ブレイクアウトできた場合、上昇トレンドが加速する可能性があります。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第5章第5項、同第6項等を参照)

そして次に、前回掲示した④日経平均 日足2年チャートの前回解説においては、
ピンク色の短期上昇トレンドラインに沿って、株価は因縁のペンス・レジスタンスラインに差し掛かり、三角もち合いを形成していることが分かると述べました。
しかしながら今回、ペンス・レジスタンスラインは上抜けできたものの、今回新たに掲示したのチャート④’(日経平均 日足 2年チャート)の青色で示した三尊天井の抵抗線(チャート②’のものと共通)に加え、
年始のイラン問題で株価はこの短期上昇トレンドラインを大きく割り込んでしまい、すぐにリバウンドしたものの、今度は株価は短期上昇トレンドラインに下から接近する形となってしまったので、
今度は役割を逆転させて、レジスタンスの機能を働かせ始めたものです。
(●渋谷高雄株式投資大百科 第3章第4項、同第5章第10項チャート5-10-1等を参照)
ファーウェイ副社長の引渡し問題やイラン問題などの何らかの突発的な悪材料発生に連動して、株価がこの2つのラインを超えられずに反落した場合、再度の急反落の発生もありうるので注意が必要でしょう。

このように今年の相場は、大局的には上昇トレンドであるものの、突発的な急落も何度かありそうで、それも想定しながらのポジション取りが必要な展開となりそうです。
なかなか難しそうですが、読者の皆さま、お互いに切磋琢磨して頑張っていきましょう!

2019年12月8日 株情報


【解説】
長きにわたり株情報の執筆ができなかったことを改めてお詫び申し上げます。

詳細は割愛しますが、本年6月に渋谷高雄執筆の株式投資大百科に対する著作権侵害状態が発生し、その対応と解決のために莫大な労力と時間を割く必要が生じました。
結果として解決まで長い時間がかかりましたが、11月5日のお知らせでも告知したように、渋谷高雄株式投資大百科に対して知的財産権上の権利と保護が認められたものです。

さて、10月31日のお知らせで「情報更新不可期間のうちに世界情勢には大きな変化が起きつつあり、来年の展望もまた驚きの展開に満ちあふれていそう」と述べました。
まずは何より、世界が注目する目前最大のイベントが1週間後の12月15日に迫った対中追加関税第4弾の発動か否かであり、
【A】撤回されるのか?
【B】発動されるのか?
【C】それとも当面の延期とされるのか?
この3つの中の、どの選択肢となるかでありましょう。
ホワイトハウスと中国共産党の間で、最後の熾烈な駆け引きが展開されている模様です。

そこで順を追って、現状のチャート分析をしていきましょう。
今回使用するのは、以下4点のチャートです。

①ニューヨークダウ 週足10年チャート

②日経平均 週足10年チャート

③ニューヨークダウ 日足2年チャート

④日経平均 日足2年チャート

まず、①のニューヨークダウ 週足10年チャートをご覧下さい。
最近、「業績回復期待相場」というキーワードをよく聞くようになりました。
その意味するところは、中国共産党政権への関税制裁によって中国企業の業績が悪化してその仕事が減った分、アメリカ企業に仕事が回ってその業績が急回復し、今後もさらに良くなっていくであろう、という期待です。
これはまさに、トランプ大統領の選挙公約でもある「アメリカン・ファースト」の公約実行の一環であるとも言えるでしょう。
このチャートでは、過去に三角もち合いAが形成されて上方ブレイクアウトが発生してから、オレンジ色で示した約1年強にわたる適温上昇相場が2017年に形成されたことが分かります。
(渋谷高雄株式投資大百科 第5章第5項等を参照)
そして現在も、新たに三角もち合いBが形成されて上方ブレイクアウトが発生しつつあると見てとれ、今後も企業業績が良くなっていくというファンダ的支援材料もあるならば今後も2017年と同じような適温上昇相場が1年くらいは続くのではないか?という期待には確かに現実味があります。
よって今回は、この適温上昇相場入りの展開をシナリオ【A】とします。特に上の【A】で述べたように、目前に迫った対中追加関税第4弾が米中通商交渉第1段階の合意により撤回されれば、さらにこのシナリオ【A】入りの可能性が濃厚となるでしょう。

次に②の日経平均 週足10年チャートをご覧下さい。
形は違うものの、ダウと同じように大局的には上昇トレンドにあると見て取れます。
まず特徴的なのが、ピンク色のラインで示した「アベノミクス長期上昇トレンドライン」が存在することです。
(渋谷高雄株式投資大百科 100ページ【トレンドラインを引くときの注意点】等を参考)
そして、ダウの三角もち合いAの形成と同じ時期に、日経でも下降トレンドラインAが発生しており、それを上方ブレイクアウトしたことでダウ同様日経でも過去の2017年に適温上昇相場が発生したのです。
引き続き現在も、新たに下降トレンドラインBが形成されていたところにアメリカと連動して上方ブレイクアウトが発生し、今に至るまでの上昇トレンドを形成しています。
そして日本においては、企業業績は最悪に近いけど最悪ゆえ、もうこれ以上は悪くなりようがないのではないか?という期待感がファンダ的支援材料と見なされ、いわば2003年頃に発生した「業績底打ち期待相場」と同様の展開で今後も上昇トレンドが1年くらいは続くのではないか?という見方ができるわけです。

このように、米中貿易戦争などの悪材料を考慮せずに大局的に週足長期チャートだけを見ると、上記で述べたシナリオ【A】がメインシナリオと思えるのです。
では次に短期の視点でチャートを見てみましょう。
③のニューヨークダウ 日足2年チャートをご覧下さい。
今年に入って以降、青色で示した上値抵抗チャネルラインCと赤色で示した上昇トレンドラインDに挟まれた上昇トレンドチャネルが形成されてきたことが分かります。
(渋谷高雄株式投資大百科 32ページチャート1-6-3-2や、第5章第6項等を参照)
そして基本的な解釈として、
1.トランプツイートや中国共産党の大本営発表で、米中協議が順調そうであったり、合意が近そうだと世界が期待を高めている間は、株価はラインCに向かう動きをする
2.ところが結局は決裂して関税発動などの結果が明らかになると、株価は高速でラインDに向かう動きをする
3.株価のラインD付近では、トランプツイートや中国共産党による不安火消し発表や再進展期待を高めるリップサービスが盛んになり、株価は再度ラインCに向かい始める、以下、この繰り返し
といったものになります。
ということは、今まさに最後の激烈な駆け引きが展開されているであろう米中通商交渉第1段階の結果次第により、
目前の12月15日に迫った対中追加関税が上記【A】(撤回)もしくは【C】(延期)であれば、ダウの株価はラインCを上方ブレイクアウトして株価上昇が加速する可能性が高く(つまり、上記で述べたシナリオ【A】の展開となる)、
反対に【B】(発動)の結果であれば、これまでの傾向から株価は再びラインDに向かって高速下落する可能性が高いと想定できるわけです(これをシナリオ【B】としましょう)。

そして最後に、④日経平均 日足2年チャートをご覧下さい。
青色の下降トレンドラインBを上抜けした後、ピンク色の短期上昇トレンドラインに沿って、株価は因縁のペンス・レジスタンスライン(2018年12月18日株情報 チャート⑤のポイント④参照)に差し掛かり、三角もち合いを形成していることが分かります。
そして、結局はこの日経も上記③のダウに連動して、シナリオ【A】の展開であれば、ペンス・レジスタンスを上方ブレイクアウトして過去の適温上昇相場のような展開になり、シナリオ【B】の展開であれば、短期上昇トレンドラインを下方ブレイクダウンして、ダウがラインDまで下がるのに連動する展開、という想定ができるわけです。
なお、上記②の日経平均 週足10年チャートのところで、ダウがシナリオ【A】の展開の場合、2003年頃に発生した「業績底打ち期待相場」と同様な展開になるかもしれない、と述べましたが、それは一体、どのようなものだったのでしょうか?
当時、ネットバブル崩壊後の業績低迷にあえいでいた日本企業でしたが、銀行への公的資金注入などをきっかけに、企業業績は現状最悪だけど、最悪ゆえに、これからは復活していくしかない、という期待感が急速に広がり、
日経平均は2003年4月末に安値約7,600円を付けた後、急速な底値切り返しチャートパターンを示現して、
(渋谷高雄株式投資大百科 第5章第2項等を参照)
それ以降、約1年にわたり上昇トレンドが続き、それは2004年5月に約2週間で2,000円近い大暴落が発生するまでの間つづいたのです。
ただし上昇トレンドとはいっても、当時のチャートを見れば分かりますが、反落や、時には大きな急落が合計7回位は発生しており、簡単な相場でもなかったのです。
これは、来年のイベントの多さ(秋の米大統領選挙、ファーウェイ副社長引き渡し審理、香港問題、米中通商協議決裂リスクなど)からも、来年も2003年同様、上昇トレンドであったとしても一筋縄ではいかない相場が待っていそうです。

さて、未来のことは以上ですが、今は目前に迫った米中通商交渉第1段階が何らかの形で妥結され、12月15日予定の追加関税第4弾の発動が見送られるかどうか?に世界が固唾を飲んでいる、とは先ほど申しました。

一体、どうなるのでしょうか?
シナリオ【A】か、それともシナリオ【B】か?

そもそも驚くべきことは、トランプ政権による中国共産党一党独裁支配体制に対する制裁関税や各種制裁はこれまで何度も発動され、そしていよいよ来年1月20日からはファーウェイ副社長の引渡し審理が再開され、
それは大統領選挙の結果の出る時期あたりの結審が予定され、かつ引渡しされるのがほぼ確実な情勢の中でも(つまりそれは、トランプマンと最終終身独裁者:習近平がルビコン川を仲良く手をつないで共に渡ることを意味する)、
ニューヨークダウはチャート③のように上昇トレンドチャネルを形成したのに対して中国上海市場は低迷にあえいだまま、ということは、ニューヨーク株式市場は米中貿易戦争の激化による世界経済減速を先取りすることよりも、
貿易戦争による中国企業の業績悪化が、皮肉にもそっくりそのままアメリカ企業の業績上昇につながっているという「アメリカン・ファースト」政策を好感している、ということでしょう。
そして日経平均はニューヨークダウ・ナスダックに連動する傾向が強いため、
(渋谷高雄株式投資大百科 第7章第4項等を参照)
結局は日経平均も、チャート②のアベノミクス長期上昇トレンドラインを割りそうで割らずに、アメリカに連動して下降トレンドラインBを上方ブレイクアウトしたということでしょう。

トランプ大統領にはまだ減税カードが温存されていますし、中国共産党による悪の一党独裁政権を崩壊させて民主化に導くことがアングロサクソン・ユダヤの真の最終目標であったとしても、
まずは来年秋の大統領選挙で再選を果たすことが今の最重要優先事項ではあるので、その支援材料のためにも今回の米中通商交渉第1段階の合意はしたいはず、というのが株式市場のコンセンサスです。
そもそも、第1段階で決裂したら、自動的に第2段階以降は立ち消えになるわけですし、第1段階がまとまったところで、第2段階以降は中国共産党がとても容認できる内容ではないので、
トランプ大統領としては、再選を果たしてさえしまえば、ウイグルにしていることが結局はナチスドイツ・ヒトラーのユダヤ人弾圧と全く同じである悪の中国共産党独裁政権を崩壊させて民主化に導いた歴史に残る大統領になるべく、
再選後の残り任期4年は徹底して中国共産党が嫌がる政策を連発する可能性が高い。
だからこそ今の香港民主化運動を、三国志で言うところの「魏諷の乱」(以下、※)で終わらせないために、これだけは共和党民主党の党派を超えてアメリカ議会が一致団結して香港の民主化運動を支援しているのでしょう。
そして、ウイグルにもエールを送っているのも同様な動機であろうと推察されます。
経済が崩壊に向かえば、どんなに高潔な理想を民に説こうとも、結局は支持されなくなっていくのは韓国の文在寅・極左政権がよい例なわけで、今は再選のために、トランプは偽りの微笑みを習に送っているのでしょう。
もちろんそんな下手な演技は習近平に見抜かれているわけで、トランプがツイッターで「私は習主席と共にある」とつぶやくしらじらさに、習も内心では腸が煮えくり返っていることでしょう。
つまるところ第1段階の合意とは、中国共産党にとって落選させたくて仕方のないトランプの再選に手を貸すことと同然なわけで、習近平がそこをどのように考えているのかが12月15日にある程度見えてくるような気もします。

※魏諷の乱
魏の国の有力者のクーデターであったが、呉軍や蜀軍と密接に連動するわけでもなく、単発であったため、密告によりあっさり鎮圧されてしまった。
仮にもしこれが、周到に呉軍や蜀軍と連携して、魏軍主力が出払っている隙を突いてクーデターが成功していれば、遠征中の魏軍は立ち往生して、曹操一族ら魏の政権中枢は根絶やしにされていたかもしれない。
よって現時点では、来年秋に再選を果たす使命のあるトランプ大統領は、再選が決まってからなら中国共産党に容赦ない制裁ができるようになるため、それ以降の連携のために、それまでは香港デモ隊に生き残っていてほしいわけである。
反対に考えれば、最終終身独裁者・習近平としては再選なったトランプと香港デモ隊が連動を始めると面倒くさいことになるので、
できればトランプが再選を決める前に、小憎たらしい香港デモ隊など、天安門同様に人民支配軍の戦車隊で轢殺したくてしたくてウズウズ悶えているはずなのである。