2017/07

2017年7月31日 株情報


【解説】
前回原稿の執筆日(7/13)以降、ドル円は約3円程度の円高となったが、日経平均のチャートは、現在までほぼ横ばいの動きで下落せず耐えている印象である。
(日経と為替の連動については、渋谷高雄株式投資大百科第6章第3項「ファクター(要素)の研究」、また同第5項「現状の理解」「未来形の予測」等にて解説)
この後、時間差で為替の円高を追う形で日経が下落していくのか、それとも、落ちない日経に吸い寄せられるように円安に転じるのか、判断に非常に迷う。
しかも、そうした予測困難な状況の中で、どこで買い、どこで売ればいいかのシナリオ作りも頭が悩む。

そこで、日経平均と連動性の高いアメリカ市場の動きにも再度注意を払って、詳しく見てみる。(日経とニューヨーク株式市場の連動については、大百科第3章第2項「相場の大局をつかむ重要性」、第7章第4項「全体トレンドの把握」等にて解説)
7/28(金)、31(月)と、8035エレクトロンや、9984ソフトバンク、6954ファナックなどの時価総額の高い主力銘柄の下げが目立ったが、アメリカのダウやナスダックはどのようなチャートなのか?
まず、7/27(木)夜のナスダックチャートに大陰線が出現しているのが気になる。
これについて、さらにネット関連セクターやハイテク関連セクターの主な個別銘柄をチェックしてみると、(大百科第8章第3項1で触れている「森を見て、木を見る」等にて解説)
アマゾン(AMZN)やフェイスブック(FB)が大きく反落し(好材料出尽くしという見方が出ていた)、アプライドマテリアル(AMAT)がダブルトップのチャート、マイクロンテクノロジー(MU)に新下降トレンドラインレンジの発生などが見てとれる。
ニューヨーク市場に不安定要素が見てとれるのは、今夜、上院でオバマケア修正法案の是非を問う投票をめぐり、トランプ対反トランプ陣営の激しい駆け引きが予想されていることにも要因があろう。
少なくとも短期的には、オバマケア修正法案が可決なら好材料、株高、円安に振れると予想でき、否決なら悪材料、株安、円高に振れると予想できる。
そのイベント通過後、ナスダックの今後の動向を占うに、フィラデルフィア半導体指数のチャートにポイントを発見したので参考に分析したい。
(大百科第6章第2項や第3項で半導体の関連について解説)
ピンク色のラインA(長い期間続いている上昇トレンドライン)に沿って、これまで安定した上昇トレンドを描いてきたが、ここ2か月ほどの動きで、水色のラインB(新しく発生した下降トレンドライン)を認識できる。
さらに、Bと並行に、直近最安値のポイントから並行にチャネルラインCを引くことができる。
よって、BとCを結んだ新しい下降トレンドラインレンジの発生が予想できるので、今後の買いのポイントは、
① Bを上にブレイクしたポイント
② Aで反発が期待できるポイント
③ Cで反発が期待できるポイント
これらいずれかのシナリオが想定できる。

2017年7月13日 株情報


【解説】
前回の解説から約2週間ほど経過したが、依然として2本の上昇トレンドラインに挟まれたチャネルが機能していることが分かる。
この間、トレードチャンスは2回あった。

青い〇印部分 チャネル上限での反落を狙った空売りシナリオ(②該当)

赤い〇印部分 チャネル下限での反発を狙った買いシナリオ(③該当)

「利益確定のタイミングが分かりません」という質問は非常に多いのだが、
実際の今回のケースで解説すると、例えば②ポイント付近で空売りをかけたポジションは、③付近で少なくとも半分など部分的にでも利益確定すれば良かったことが分かる。
(渋谷高雄株式投資大百科第2章第4項以降や第8章第4項以降にて利益確定について解説)